祝 仙台国際空港民営化

2016.07.01  7:35  仙台空港民営化 第一便がきれいな青い空に飛び立ちました。その場所が一面真っ黒い水で覆われた日のことを、私たちは忘れてはいけません。

名取市と岩沼市にまたがり位置する仙台空港。かつて北釜に住む人たちは皆その「仙台空港のすぐ東」と自分の家を案内したものでした。

高い建物が何もない北釜では仙台空港が地震・津波の際の指定避難場所になっていました。東日本大震災の時には「まさかここに津波が来るなんて」と思いながらも多くの近隣住民と一緒に北釜住民も避難をし、凄まじい勢いで自分たちが住んでいた家々が濁流にのみ込まれていくのを、怒りや悲しみのもとでただ見ていることしかできませんでした。

水が引かず一歩も外に出る事が出来ない環境で食糧や飲み水の心配が出てくる中、空港内のお土産品等を提供して頂き、救助が来るまでの時間を雪と寒さから守っていただいたこと、本当に有難うございました。仙台空港があの場所になければ、北釜をはじめ近隣地域・企業で膨大な犠牲者がでたことと思います。当然、株式会社名取北釜ファームは存在しなかったことでしょう。助かった私たちは、あの日あの時の援助を決して忘れておりません。

震災がきっかけとなり、仙台空港は民営化に向け5年をかけ再出発することになりましたが、それと同時期に弊社も会社組織として立ち上がり、何も無くなってしまった場所に戻り、手を取り合いまた野菜を育て、加工品にも挑戦することができました。

この度「北釜のチンゲン菜入り野菜パスタ」を仙台空港2階のお土産売り場で提供することになりました。華々しいセレモニーのもと、宮城・仙台を代表する名産品と肩を並べて陳列されていることを光栄に思います。この商品名で販売するにあたり、最初の販売場所はお世話になった仙台空港で、と考えたのは必然のことです。そして弊社の野菜の初出荷が昨年の7月1日だったことは、共に新たなステージに立った日が同じである2社に偶然であれ運命的なものを感じます。

 

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(弊社事務所2階から見える仙台空港)

 

北釜にはもう誰も住むことができなくなりましたが、北釜の名を抱く商品を目にすることで、震災時の仙台空港と北釜の歴史を皆さんにも忘れないでほしいと思います。

最後に、仙台空港民営化 おめでとうございます。北釜海岸の横で共に発展していきましょう。

 

※ 仙台空港お土産売り場の「北釜のチンゲン菜入り野菜パスタ」は3ケ入りの箱詰めになっております。ばら売りは現在弊社事務所のみの販売です。

 

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前回紹介しましたメロン「北釜クイーン」はここまで大きくなっております。収穫はもう少しだけ先です。楽しみにお待ち下さい。